基礎的なICT用語について、訳語ガイドラインを定めよ by ICTの魔女さん | デジタル改革アイデアボックス

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アイデア番号
@01496

基礎的なICT用語について、訳語ガイドラインを定めよ

カテゴリー
0-1.デジタル社会に関する意見
寄稿者
ICTの魔女さん
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5ポイント

明治時代前後には、多くの新しい概念の言葉が国外から持ち込まれたが、それらは和語に語彙翻訳され、今では翻訳された言葉であることすら感じさせないほどに自然な日本語として根付いている。例えば、社会、個人、憲法、美術、などの言葉は、いずれも従前の日本には存在しなかった概念であり、先人たちによる試行錯誤の末に新しい日本語として定着したものである。福沢諭吉は society を当初は「ソサエチー」「人間交際」などと訳したと聞く。自然な訳語を生み出すことの難しさがうかがえる逸話である。

さて本題に入るが、今日のICT用語の大半はカタカナ語であり、対応する和語が存在しないものが多い。ルーター、インストール、プログラミング、クラウド、サーバー、などがその一例だ。残念ながら近年のICTの発展は専ら米国によって牽引されているのが実情であり、新しいICT用語は英語を基に造語されているからである。この状況は、日本国民がICTの理解を深める妨げになっていると考える。

もし英語の知識があれば、初見で用語の意味を推測することも容易である。例えば「ルーター(router)」は「経路を決定する」という意味を持つ route の派生であり、機器が担う役割を字面から容易に推測・理解できるのだ。逆に、英語の知識がないと大きなハンデを負うことになる。

また、和語として生活に溶け込むことで、その概念を派生させた思考が自然に促される。もし「社会」という訳語が生み出されず、いまだ「ソサエチー」と訳されていたとしたら、果たして、村社会、反社会的、社会人、格差社会などといった派生語が作られていたであろうか。

なお、binary tree に対する「二分木」、boolean value に対する「真偽値」など、既に素晴らしい訳語が定着しているICT用語もそれなりに存在する。日本語でのICT理解を促進するためには、このような訳語を増やすべきであると考える。そのため、国が情報学分野の専門家と協力し、ICT用語の訳語に関するガイドラインを制定することを提言したい。

P.S.
英語由来のカタカナ語をやめて和語を、という本提言に対し、まるで戦時中の「敵性語」ではないかと考える方がいるかもしれない。本提言はそのような思想に基づくものでないことを念のために申し添える。(現在の我が国の立場では、むしろ英語よりも漢字の方が……)

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