- アイディア番号
- @05683
【重要】デジタル庁の求人についての致命的な問題(1)
- カテゴリー
- 0-1.デジタル社会に関する意見
- 寄稿者
- KenKohgaさん
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- 投稿日時
デジタル庁、国民のひとりとして期待していました。しかし、求人職種の一覧を見て、正直ガッカリしました。
平井大臣はインタビューで行政ITサービスの開発は「これまでベンダー丸投げだった」と述べています。今回の求人を見る限り、デジタル庁は、ベンダー丸投げからPMや開発の一部を政府で内製化しただけということがわかります。
今回、従来のSIerのPMやエンジニアがデジタル庁に応募するでしょう。そんな方たちが非常勤職員としてデジタル庁に所属したところで、サービスの開発プロセスには、本質的に大きな違いはなさそうです。
私はITスタートアップで仕事をしていますが、多くの企業ではIT開発を内製化して失敗しています。お金もリソースも限られた中で中途半端に内製化を進めようとすると、ベンダー丸投げ以上の大失敗になるのです。例えば、開発が完了すらせずにプロジェクトがとん挫する。想定コストの何倍もの予算がかかってしまう。そんなケースは、枚挙にいとまがありません。
行政のDX化に民間の力を生かすというときに、私が欠かせないと思うのは次の3点です。
(1) サービス企画
国民のニーズや課題、特性をとことん調査し、理解し、想像して、本当に役に立つ・本当に使ってもらえるサービスを企画する。ここが足りなければ、いくらうまく広報して周知しても、結局役に立たない、使いづらいものは誰も使われず、巨額の開発・保守費用だけが無駄になります。なぜマイナンバーがうまくいかなかったのか、その反省に立たなければ、第二のマイナンバーが生まれるだけです。
(2) 広報・マーケティング
国民にサービスのよさをわかりやすく伝え、普及させ、浸透させること。広告予算を適切に配分し、ユーザー数の推移を分析し、普及・定着への課題を解決していく。ユーザー数の増加、広報・普及・定着に責任を持つ担当がいないこと、これこそが従来の行政ITサービスの失敗の根源ではないでしょうか。何千億という税金を使いながら、まったく費用対効果が出ない、測定すらしていない。ここが問題なのではないでしょうか。
※ デジタル庁の求人についての致命的な問題(2)に続きます