あなたと創るデジタル社会
デジタル化の推進によって発生する「デジタル・ディスラプション」については、 それによって受けるマイナス面(経済的な損失や失業など)は定量化しやすいのですが、 一方で「恩恵」の方は(サービスの向上など)定量化しにくい部分もあり、 そのために、損失の方が目立ってしまって、抵抗を受けやすい要因の一つになるのではないかと思います。 デジタル・ディスラプションで既存産業が崩壊していくときに、 (経済では)既存産業の側は創意工夫で生き残りを図っていかざるを得ないのですが、 一方で、行政による推進活動でこれが発生すると、 「産業を保護していない」という主張が圧力となって、推進の障害になることを危惧しています。 そのため、行政の側は「恩恵」を見える化して「分かりやすく」発信していくことで、 世論からの強い支持を受けていく必要があると思います。 「サービスの恩恵」の定量化については、ビジネスでも色々な指標が使われているので、 それを参考にしていけばよいのではないでしょうか。 例えば、システムの応答速度や、使用者の操作時間であれば、常にログを取っておいて分析解析する、 顧客満足度などは(主観的ではあります)簡単に答えられるアンケートの回答を集計するなどがあります。 これらのモニターの仕組みは、システム構築時に最初から組み込んでおくべきだと思いますし、 その費用も見込んでおくべきだと思います。 手始めに、現在、政府・官庁でもデジタル化が始まっていますが、 ここで効率化された時間などを、数値化して公開していくとよいのではないでしょうか。