あなたと創るデジタル社会
平井大臣の仰っている「デジタルというものを意識しないデジタル社会」というお言葉を伺ったときに、 「ITのプラットフォームやシステムの構築側」と「使い手側」が視点になっているように感じていますが、 それに加えて、その間の層を膨らます必要があるのではないかと思います。 例えば、企業や団体組織の中でIT化を進めて欲しい立場にあるけれども、リテラシーが低い、という層です。 これまで、ITは難しいから分かる人に丸投げ、という姿勢があったからかもしれません。 しかしここの層が上がってこないと、IT技術の活用が広がらないのではないか思っています。 この層は、必ずしも実装者のスキルは必要ないけれども「その原理の概略や効果を知っている」というイメージです。 例としては、これはふさわしくないかもしれませんが(色々なレベルがあると思いますが) [1] 自動車=運転者は自動車の生産はできないが、自分の操作がどういうメカニズムで結果(走行状況)を生むか知っている [2] 電子レンジ=操作と結果だけを知っていて、メカニズムはほとんど知らない(ある程度は知らないと卵が爆発しますが…) における、[1]の層です。 Webアプリケーション、クラウドなども、生まれてきた過程、必要とされた経緯、技術の推移も含めて、 推進者の方がある程度メカニズムを知っていることで、開発者と対等に話をすることができれば、 アジャイル的な進め方が可能になるのではないかと思います。 IT教育と言えば、プログラミングとか、あるいはExcelなどのアプリケーションの使い方に注目されがちだと思います。 「産業側の自助に任せるべき」という意見もあるかと思いますが、 国の方で構築側の人材の教育(AI QUEST、データサイエンス・オンライン講座など)がある中で、 広い意味で産業発展のために、こちらの方についても、例えば、具体的なカリキュラムを提示することは可能ではないでしょうか。